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福田は集英社に来ていた。急に朝、雄二郎に呼ばれたのである。編集室に入ると、
「ああ、よかった福田くん」
「なんスか、急に呼んで」
「ちょっとこれを書いてもらいたかったんだ」
「こんなんならFAXで送ってくれたらよかったんじゃないすか、」
「あーそうかも・・・けど、ついでにネームの打ち合わせでもして」
「締め切り前じゃないからいいものの、時間の無駄を作らないでくださいよ、雄二郎さん」
いつも以上に慌てた雄二郎に福田は悪態をつきながらも、書類に目を通し始めた。
そこに、打ち合わせが終わったのか服部と秋名がやってきた。
つかつかと足早に秋名は書類を読んでいる福田の隣に来ると、
「少しいいですか、福田さん」
「あ?」
「あの、私、妊娠したんです」
「へぇ、おめでとさん。そんで、誰の子?」
福田は興味なさそうに適当に相づちを取りながら、コーヒーの入ったコップに口付けた。
「それが、福田さんなんです」
その言葉を聞くやいなや、福田はぶはっとコーヒーを吹き出した。読んでいた書類にコーヒーが飛んだため、慌てて雄二郎がティッシュを差し出した。
「はあっ?!俺?」
「なになに、福田くん秋名にも手出しちゃったわけ」
「な、なわけないじゃないっすか!!濡れ衣だ、冗談じゃないぜ!」
「私がこんな冗談を言うと思いますか」
いつになく真剣な眼差しの秋名に圧倒された福田は動揺していたこともあり、言い返す言葉が思いつかなかった。
妙な空気が漂うところに、新妻と亜城木夢叶がやってきた。
「ヨヨヨ?どうしたんですかー、福田せんせー?」
凍り付いていた空気を打破する陽気な台詞に、秋名がいち早く答えた。
「新妻さん、私妊娠したんです。そして、その父親が福田さんになります」
「えぇええ!!マジっすか、福田さん!蒼樹さんはどうしたんですか」
「しらねぇ、つうかそもそも俺はやってない。蒼樹嬢の家は行ったことあっても、秋名のとこは行ったことねぇよ」
「記憶がないだけってことはないですか、」
「福田さん、私というものがありながら、岩瀬さんともつきあっていたのですね」
「青木先輩、」
「ちょっと待て、蒼樹嬢。誤解だ、3ヶ月前はあれだ蒼樹嬢とFAXで指導してただろ」
「知りません!もう、話しかけないでください」
「おい、蒼樹嬢、おいって」
蒼樹のあとを追っかける福田。編集室にはくすくすと笑い声が響いていた。
エイプリルフール
蒼樹嬢もグル
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